みんなでそろえたマスコット
ヒマリ、ユイ、リコ、メイは、演劇部の仲良し4人組で、いつも一緒に行動していました。ところが、メンバーの一人であるユイが次の公演の主役に抜擢された時から、4人の関係はちぐはぐなものとなってしまいます。主役で忙しいユイ以外は、3人だけで遊びに行った際におそろいのマスコットを購入していました。ある日の帰り道、ユイはそのマスコットに気づきます。
みんな(3人)でそろえたマスコットは、「たかがマスコット」であり、気にするまでもないものでしょうか。それとも、ユイに対する何かしらのメッセージをほのめかしているものでしょうか。この状況で、ユイは何も言い出せず、もやもやした気持ちを抱えるヒマリは悩み、リコとメイはいつもどおりおしゃべりをしています。
いじめには、暴力や悪口など見てすぐ分かるものだけでなく、こうした「ほのめかし」から発展するものもあるのかもしれません。本教材をとおして、「ほのめかし」に関するコミュニケーションの問題について考えてみてほしいです。